2019/08/29

ビール好きにお勧め?333で有名なサイゴンビールを分析(20年3月更新)



■サイゴンビールの配当・株価・業績動向


今回はビール好きの方なら一度は飲んだことがある「333(バーバーバー)」を手がけているベトナムのビールメーカー、サイゴンビール(SAB、Saigon Beer Alcohol Beverage)を見ていきたいと思います。

ちなみに日本を代表するビールカンパニーであるアサヒの株価は過去20年で5倍弱になっています。






アサヒはビール以外もありますが細かいことを考えるときりがないので、単純化すると、サイゴンビールは20年で5倍以上は期待したいです。

ベトナムや周辺国でお酒を飲む人口はどんどん伸びるでしょうから・・・以下がベトナムの人口ピラミッドに書いた記事になります。





■サイゴンビールの配当推移・配当利回り(20年3月更新)



まずは投資家の関心が高いサイゴンビールの配当推移について見ていきます。


16年:計3000ドン(1回)
17年:なし
18年:計7000ドン(3回)
19年:計1500ドン (1回)
20年:計3500ドン(1回)*20年3月1日時点 

18年は1株あたり7000ドンの配当を出していますが、19年は1500ドンにとどまりました。20年は3500ドンと水準が切り上がっています。20年の3500ドンベースですと、2020年2月28日の株価162000ドンベースで、配当利回りは2.1%です。

仮に中期的に18年の配当水準である7000ドンに戻る場合は、配当利回りは4%を超えますね。

過去の配当推移にボラティリティがある点を考慮すると、7000ドンに戻るかは定かではないので、配当の観点からは他のベトナム株の方が魅力がありますね。

この配当利回りであれば、相応の業績成長が欲しいです。



■会社概要



以下が会社概要です。ビール以外にも清涼飲料水やワインも取り扱っています。



サイゴンビール・アルコール飲料(Saigon Beer - Alcohol - Beverage Corporation)は主にアルコール及び飲料事業に従事するべトナムの会社である。

主な事業はビールとエールの醸造、麦芽と他の原材料の醸造所への卸売り、清涼飲料水と他の飲料の製造、及びアルコールとワインの蒸留を含む。

子会社を通じて、またビール・ワイン・飲料の卸売と流通、食品製造機械の製造・設置・維持、並びに金属缶・包装・容器の製造に従事する。SBI証券より



以下がビールの主力製品です。333(バーバーバー)以外にもSaigon GoldやSaigon Lagerもあります。







■株価推移(20年3月更新)


以下が過去5年のチャートです。2019年は米中摩擦の中でも健闘しましたが、2020年はコロナウイルスと飲酒運転への罰則強化で大幅に調整しています。





■業績推移


業績推移を見てみましょう。過去5年間、売上は成長していますが、18年の純利益は減少しています。

WSJより

バランスシートを見てみると過去5年で有利子負債の返済を進めているのがわかります。
現金>有利子負債であり、財務は健全です。

WSJより



キャッシュフローに対して、設備投資の額は大きくないです。フリーキャッシュフローが継続して創出されている点は好印象です。

WSJより



■サイゴンビールの四半期業績


●19年10−12月期:前年比減収と力強さに欠ける△

19年10-12月期の業績は売上は前年比で減少しました。一方、粗利や営業利益以下は前年比で増加しています。コスト(原材料価格の減少)の低下、ミックス改善(高単価製品の売れ行き好調)が背景の可能性があります。

20年1−3月期はコロナウイルスによる消費の手控えという影響がでてきそうです。


●19年7-9月期の売上は前年比14%増収・EPSは44%増加

7-9月期の3ヶ月間の売上は前年比で14%増収、EPS(一株当たりの利益)は前年比で44%増加と急増しています。粗利率をはじめとする利益率も高い水準を維持しています。



■まとめ

コロナウイルスや飲酒運転取締強化により短期的な需要は逆風です。ただ、経済成長・人口増加でビールの需要は伸びるイメージもできます。株価水準や業績の動向によっては投資を検討するのはありだと思います。

今回は、以上です。それではうみがめみたいに気長に株を楽しみましょう!


外国株投資はまずどんな企業があるか知ることから。ベトナム含むASEANの有力企業を学ぶのには「ASEAN企業地図」がおすすめです。





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