2019/08/16

サイバーダイン:相変わらず低空飛行な19年度1Q決算。短信をさらっと見ていきます。

私の日本株のポートフォリオでそれなりに保有している銘柄の1つにサイバーダインがあります。




複数の口座に分散していたので、これまでは正確な単価は把握していませんでしたが、本日集計してみました。


平均単価878円で3600株保有していました。316万円の資金を投下した計算です。

これを書いている時点の株価が618円なので、93万円くらいの含み損です。

サイバーダインは数年前の株価が2000円の頃から買い始め、そこから数回にわけ買いまして現在に至ります。当時は10年後を見据えて買うつもりになっていまして、「何か1銘柄持つならサイバーダインだ」と本気で考えていました。

その後、シトロンのレポートや、売上モメンタムの減速により、一時は2000円を超えていた株価は500円を下回るときもありました。


当時は騒がれましたが、結局シトロンの目標株価600円になりましたね

株価は下がり、売上の成長率は物足りない部分はありますが、自分の考えは変わっていません。引き続き自分としてはやはり10年後にこの企業の社会における役割や、それによる価値・評価は向上余地があると考えています。

より正直に言うと、「10年後は今の時価総額(マネックスによると1300億円)あるでしょ」というざっくりとした理由で保有しています。

ある意味危険な思い入れがある銘柄なわけですが、そんなサイバーダインの1Q決算を自分なりに振り返ってみます。

ちなみに私は保有銘柄の決算を全て確認するわけではないですが、ポートフォリオの中で保有割合の大きい銘柄(今であればGCA)や、気になる銘柄(サイバーダイン、マネックス)の決算は10-15分くらいで決算資料の数字をさらっと読みます。

今回は自分がさらっと見て思うことを簡単に書いてみたいと思います。

①一番最初に見るのは決算短信の表紙です

特に企業として売上成長が必要なサイバーダインは、売上増収率を見ます。また売上に対する営業利益の変化の度合いもチェックします。






1Qは前年比17%増収ということで成長率を見るとまずまずですが、絶対値としては前年比で約6千万円しか売上が増えていないのは、正直物足りないですね。

ただ既に前年から売上の成長が停滞気味だったことも踏まえると、全体では「及第点」というのが第一印象です。

営業損益は前年比で3000万円強改善していますが引き続き営業赤字です。「黒字化すればラッキー」くらいの期待値だったのでインラインです。売上高が低い現状のステージでは営業黒字化よりは売上の成長が重要です。

ちなみにサイバーダインはないですが、半期や通期等の会社計画をだしている会社の場合は、計画の変更の有無や、残りの期間の差し引きの計画も考えます。

以上によって、自分の中の今回の決算の評価はほぼ固まります。今回の決算は「引き続き物足りないが、低下していた期待値からすると及第点」となります。

②もう既に決算の印象は決まったので、これ以降は補足の様なイメージになります。次に補足資料を見ます

まず、増収の背景が「一過性」「持続的なものか」という点を見ます。

今回は東南アジアや米州が貢献し始めている点は、今後の伸びしろや持続性を感じさせられ、前向きですね。






③次に短信の損益計算書を見てみます

毎回見るわけではないですが、サイバーダインにおいては営業損益の改善要因が気になりました。

まず粗利率が70%を超えていて、相変わらず高いです。レンタル保守の粗利率が高いということになるかと思います。

ただレンタル保守に付随する変動費がSG&Aにどれくらい入っているかわからないので、一概にどれほど高収益性事業モデルなのかは判断できないです。これは仮に企業のIRと話す機会があれば聞いてみたいポイントです。



SG&Aを見ると前年比で開発費が5千万円減少しています。今回の営業損益の縮小は、実は開発費の縮小によって実現されていることがわかります。

まだまだ売上を伸ばす必要があるステージなので、個人的には今回の営業損益の改善の内容は評価できないです。

ちなみに研究開発費に関して、短信には下記のようなコメントがありましたが、特に参考になりませんね。
④決算短信の補足内容も一応見ます

下記の「1時点で移転されるサービス」もリカーリング売上に近いのでは?という印象を持ちました。仮に企業のIRと話す機会があれば聞いてみたいポイントです。


⑤次にバランスシートです

当期損益が赤字だったりすることもあり、過去に増資もしている会社なので、財務状態はチェックします。

財務状態は全く問題はないです。流動負債に対して、流動資産の規模は圧倒的です。運転資本や売上規模を考えると過剰なくらい手元流動性(現金や短期性の金融資産)があります。

 



⑥キャッシュフロー

四半期ベースのキャッシュフローもつけてくれているので見てましょう。

あまりポイントはないですが、保有現金に対するキャッシュアウトは少ないので、今後何年も今の低空飛行の業績でもやっていけそうです。

それに甘んじず頑張って欲しいものです。



以上サイバーダインの決算をレビューしてみました。業績面でのポジティブな要因はありませんでしたが、引き続き超長期での評価向上の期待や、そもそも社会にもたらす価値が素晴らしい会社として応援したいと思います。

今回は、以上です。それでは、うみがめみたいに気長に株を楽しみましょう!


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