2019/08/10

うみがめのベトナム株調査部を書く理由








■うみがめのベトナム株調査部を書く理由




今回はこのブログ書く上での、自分なりの問題意識や、少しでも将来の日本が豊かになることに貢献したい、と思っている点について書かせてください。

このブログではベトナム株について重点的に書いていますが、自分なりの思いがあって書いたりしています。自分は、日本人はもっと海外資産(海外の株、債券、不動産)を買った方が良いと思っています。

それは全くベトナム株でなくても良いと思っていまして、米株のETFでも、世界株式のETFでも、不動産でも良いと思っています。むしろ、投資マニア・投資が趣味という人でなければETF・投信・ウエルスナビが最適だと思っています。

自分は海外の中でも、ASEAN地域が有望な投資先だと考えていて、かつリスクも高い分、高いリターンが期待できるベトナム・タイ株の個別株を中心に投資をしており、その記事も書いています。結果的にこのブログに来てくれる方は、投資リテラシーや投資情報に対する感度が高い人が多いと思っています。

でも根底としては、銀行口座及び日本国債として眠っている日本人の資産を、海外の資産に投資して欲しい、と思っていまして、このブログが微力でもそのきっかけになればいいと真剣に願っています。



■日本が将来的に貧しくならないために:所得収支の拡大が重要




何で日本人がもっと海外資産に投資をした方がいいと考えているかというと、それこそが将来の日本人が貧しくならないための数少ない方法だと思っているからです。

今の日本人の生活を考えると、多くのものを国内で作れないので、海外からの色々なものを買って、人々の生活は豊かになっています。資源国ではないので、石油・石炭・天然ガスを輸入する必要があります。これは日本という国としての支出になります。

これらのものを買うためのお金を国として稼ぐ必要があります。

日本は昔は貿易で稼いでいました。今でも頑張っている車産業に加えて、パソコン、携帯電話、家電等を製造して輸出していました。それを外国に輸出して、国がお金を得ているわけです(実際は企業を通して国がお金を得ます)。

国という観点からは、この収入により、色々なものを輸入できることになります。

この国としての収入と支出を比べたものを経常収支と呼びます。経常収支は下記の様に、貿易・サービス収支、所得収支、経常移転収支に分かれます。



出所:経産省(リンク



「経常収支とは、国の国際収支を表す基準のひとつで、経常勘定ともいいます。貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支の4つから構成されます」(SMBC日興証券

この中で、貿易に関しては、昔は稼ぎ頭でしたが製造業は国外に移り、今は貿易で稼ぐ国ではなくなっています。その代わり、稼ぎ頭になっているのは所得収支です。

「所得収支は対外直接投資や証券投資の収益」(SMBC日興証券

この中で証券投資は、金融機関、企業、そして我々の一般市民の海外にある株や債券からの収入です。貿易では稼げない国となっている日本が今後豊かであり続けるためには、海外に投資をして、その恩恵を享受することが重要です。



■日本人の資産も外国資産を増やし所得収支を伸ばすべき




日経新聞は18年の経常収支について以下の様な解説をしています。

「財務省が8日発表した18年の国際収支統計(速報)では、海外とのモノやサービスの取引を表す経常収支は19兆932億円の黒字だった。黒字の額は2つの柱でほぼ説明できる。1つは海外子会社のもうけにあたる直投収益の10兆308億円。もう1つは外国債券の利子などにあたる証券投資収益の9兆8529億円だ。貿易黒字は1兆1877億円にすぎない」(日経新聞

日本の経常収支は黒字ですが、そのおおよそ半分が証券投資収益としています。貿易収支は黒字ですが、証券投資収益と比較するとはるかに黒字の規模は小さいです。

最早、日本という国の経常収入の多くは所得収入で賄われており、今後この額を落とさず、増やしていくことが大事です。



■日本は近い内に、債権取り崩し国へ




また、キンドルバーガーの国際収支発展段階説を紹介しています。

「米経済学者キンドルバーガーらが唱えた国際収支発展段階説にも沿った動きだ。この説は一国の経済を人生のように6つの段階に分けたもの。5段階目の「成熟した債権国」は競争力がピークを過ぎ、貿易収支は悪化するが、過去の蓄えでもある投資の収益で経常黒字は確保できる段階だ」(日経新聞



出所:経産省(リンク



経産省では日本は4段階目の「未成熟な債権国」と分類しています。今後、5段階目「成熟した債権国」を経て、6段階目の「債権取り崩し国」へ移行していきます簡単な話、今までの貯金や資産を取り崩す状態になる、という日も近いわけです。



出所:経産省(リンク



■新興国が成熟する前に日本がそれらの国の債権を持つのが大事




日本自体が経済成長を目指し国際競争力のある産業を育成するのは大事ですが、将来の所得収支を拡大することも大事です。「債権取り崩し国」になった時に、なるべく有望で、成長が望める債権を持っておくことが重要です。


今後の日本の経済の成長率は新興国に対して劣ります。但し、日本がその国において債権を有していれば、日本自体は成長しなくても、新興国の成長を享受できるようになります。


日本のサラリーマンが勤めている日本企業の業績が低迷して給料が上がらなくても、その一部を海外の株に回せば、10年・20年で大きく成長する可能性があります。


これは個人のレベルの話でもありますし、企業レベル・国のレベルでも同様です。10年・20年先を見据えて、海外の資産に少しでもいいのでお金を移した方がいいと思っています。



■リスクが低い方法こそ良い



一方で、海外の資産に身銭を投じるのは、リスクが高いことを認識する必要があります。新興国の国であれば、政治体制の変化や国際紛争で、資産が没収されることもあるでしょう。虚偽の会計報告をしていて、ある日倒産する海外の会社もあるかもしれません。

なので当ブログでやっている「ベトナム株の個別株投資」は高いリスクがあることを認識すべきですし、その点はこのブログでも繰り返し伝えたい点です。

私がベトナム株の個別株をやっているのは趣味に限りなく近いです。もちろん長期的なリターンが高いと信じてもやっていますが・・・このブログに来ている方も、「投資が好き」という同志が多いのかなと勝手に思っています。

また例えば、個別株投資を入り口に海外資産投資に関心をもってもらい、最終的には其々が思うより簡易で相対的にリスクが低い手法で投資をしてもらえれば御の字です。

海外資産に投資をするには、海外株の個別株投資よりリスクを低減できる方法があります。例としては、ETFや投資信託を活用したやり方ですね。その点ではウエルスナビは万人向きの手間のかからないサービスだと思います。

当ブログでは現状では個別株に関する内容が多くなっておりますが、今後は自分が持っている海外系の投信やウエルスナビも時折紹介していけたらと思っています。

今、投資に興味ない日本人が、毎月少しでもそういった海外資産の積立投資をすれば、日本の20-30年後はずっと豊かになっていると私は信じています。

今は本当に微力ですが、少しでも日本がその様な方向に進むようにお手伝いできたらと思っています。

今回は、以上です。それでは、うみがめみたいに気長に株を楽しみましょう!


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