2019/10/17

ビンホームズの株価、配当、業績を分析(20年2月更新)





■ビンホームズの株価、配当、業績動向(20年2月更新)




こんにちは、ベトナム株、タイ株により不労所得形成・配当生活の実現を「気長に気楽に」目指すうみがめです。

今回は、ベトナムの住宅用不動産市場でトップシェアを誇るビンホームズ(VINHOMES、VHM)の調査をしていきたいと思います。

日々技術革新がある製造業はどのプレーヤーが勝つかわからない「競争リスク」がありますが、不動産市場は資本力を持つプレーヤーが有利な世界です。

不動産市場はベトナムの内需拡大や、外国からのベトナムへの投資拡大の恩恵を享受できる分野と考えます。



■ビンホームズの配当推移、配当利回り



まずは投資家の関心が高い現金配当について見ていきます。

18年に上場したビンホームズのこれまでの現金配当は19年の1000ドンのみです。

19年11月30日時点の株価91900ドンに対する配当利回りは1%です。

次の配当の時期は不明ですが、19年は8月8日に権利落ちとなっています。20年8月には次の配当を期待したいです。



■ビンホームズ(VINHOMES、VHM)の概要







ビンホームズはビングループの子会社で、2018年にスピンアウトしてホーチミン市場に上場しました(親会社のビングループに関する記事はこちらをご覧ください)。

ベトナムの住宅不動産市場では18%とトップシェアを誇っています。2番手プレーヤーのシェアは4%なので、4倍以上の差をつけています。



VINHOMESより(以下同様)



またプレミアム(高価格帯)において強く、プレミアムマーケットでは40%のシェアを誇っています。所得水準が高まるにつれ、プレミアムマーケットが拡大していくと予想されるので、ハイエンドにおいて高いシェアを有している点は魅力です。

また、彼らの不動産の購入者の外国人比率はわずか9%です。なので90%以上の購入者はベトナム人ということになります。






ベトナム人が買っているということで、しっかりと内需市場の成長の恩恵を受けれると思います。また今後は外国人向けのビジネスも増えることを考えると伸び代があると思います。



■ベトナムの住宅不動産市場



ビンホームズによるとベトナムの住宅不動産市場はまだまだ大きなアップサイドがあります。同社はホーチミンやハノイのコンドミニアムは22年には18年比で3.3倍になると見込んでいます。






横比較として、上海やバンコクに今後キャッチアップしていくと考えた際に、大きなアップサイドがあります。







また住宅価格も大きなアップサイドがあると見ています。マニラや上海にどこまで近づけるかはわかりませんが、上昇していく流れにあるのは明白ですね。






まとめると、ベトナム住宅不動産市場は、数量も価格もまだまだ伸びしろがある成長市場といえます。



■ビンホームズ(VINHOMES、VHM)の業績動向




ビンホームズの直近の業績動向について見ていきます。売上は16年・17年と順調に伸びて、18年に急増しています。19年の上期も18年下期に比べて圧倒的に伸びており、19年も大幅増収の確度が高いです。







売上以上に税前利益の伸びが著しいです。投資先行フェーズから投資回収も行うフェーズへの転換を感じさせます。






バランスシートにも投資回収の成果が反映されています。19年6月期は借入金の返済を進め、手元現金も増えています。グローバル経済の先行きが不透明なである点を踏まえて、レバレッジを落とした可能性があります。

もしくはビングループ全体の投資戦略の影響もありそうです。






いずれにせよ財務体質は急激に良化しています。ちなみにここまで使っている資料は全て会社の公開資料です。安心してもてるベトナム株の1つですね。

ビングループのIRはベトナムの中でも拡大にしっかりしており好印象です。






■ビンホームズの四半期業績




ビンホームズの直近の業績を見ていきます。

・19年(10−12月期):受注は減少は短期の調整。長期投資家は無視しましょう


✔︎19年1−12月の1年ではNew Pre-salesという将来の売上の指標が+295%なので、今後の売上が伸びるのが確実です。2019年は素晴らしい年だったという全体感です。

✔︎直近3ヶ月の19年10-12月期を見てみましょう。19年10-12月期は18年10-12月期と比較して、New Bookings(受注)が大幅に減少しているのが気になります。前年が強かったということでしょうが、受注は業績の先行指標と考えると、勢いが鈍化していると捉えるべきでしょう。

✔︎毎四半期常に伸び続けるのは難しいですし、ベトナムの住宅は供給不足ということも関係しているでしょう。つまり供給が戻れば問題なしです。いずれにせよ長期投資の方は、この四半期の変動は無視しましょう。






・19年7-9月期:販売数量が急増


✔︎19年7-9月期の売上は前年比20%増加、税後利益は42%増加
✔︎ 販売数量は+2142%と驚きの急増です。この販売数量を今後超えられるかが課題ですね


■ビンホームズの株価動向 ・バリュエーション



ビンホームズの株価推移は以下の通りです。上場以来下がっていましたが、徐々に戻してきています。



Tradingviewより



10月16日時点でのPERは19倍、PBR4.9倍です。ベトナム株の中では高いですが、今年の利益の19年分と考えた時に、中長期成長ポテンシャルを折り込めば正当化できそうです。




 

■終わりに:グロース目的で買うには手堅い印象



ベトナム経済の成長、所得水準の向上、人口ボーナスを考えると、ベトナムの不動産市場が伸びていく確度が高いと思っています。

ベトナム株の中で時価総額が大きい銘柄でかつ業績成長が期待できる銘柄の中でも有望な投資対象である印象です。

以上です。引き続きうみがめみたいに「気長に気楽」にベトナム株・タイ株による不労所得形成・配当生活の実現を目指していきます。



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