2018/08/24

投資調査:マネックス:自社株買い発表

8/21、マネックスは20億円の自社株買いを発表しました。

以下が概要になります。

・500万株、20億円を上限

・500万株は発行株式総数の約2%に相当

・実施期間は8月22日 〜8月31日

発表翌日(8/22)の株価は+6%と大幅上昇。但しその翌日は-4%と下落しました。

うみがめは、今回の自社株買いは以下の点からポジティブだと考えます。



1)EPSが押し上げられる(消却を想定)

2)登録認可が降りるまでの買い支え効果がある

3)マネジメントが株価・企業価値にしっかり意識が向いている点が確認できる


1)EPSが押し上げられる・・・発行株式数が2%少なくなるので、利益が変わらなければEPSも2%押し上げられます。

利益を企業価値に置き換えても同様です。ある会社の価値が変わらないとしたら、株数が減るだけ、一株あたりの価格は上がることになります。

自社株買い原資となる現金は減るわけですが、当たり前ですが現金は良くて時価評価・もしくはディスカウントされるものなので、自社株買いの方が評価される傾向にあります。

2)登録認可が降りるまでの買い支え効果がある・・・今回は20億円を22日〜31日の8営業日で行います。1日あたりの買いインパクトは単純平均で2.5億円です。

マネックス株の直近の売買代金は1日あたり50億円はあるので、5%程度の買い需要に相当します。

あくまで私見ですが、5%程度ですとその日の価格形成に影響を与える水準です。

マネックスのCEOの松本大さんは8月中の登録を取りたいと発言していましたが、現状何も進展はありません。

8月が終わりに近づくにつれて市場の不安は高まることを考えると、自社株買いは株価の下支え材料になると考えます。

3)マネジメントが株価・企業価値にしっかり意識が向いている点が確認できる・・・2)に通じることですが、今回の自社株買いはマネックスの経営人から市場に対するメッセージと受け取れます。

その解釈は人によって違うと思います。私は以下のように捉えました。

・コミットしていた8月中の認可が難しい可能性がある(なのでお詫びとして自社株買いする)

・認可は8月中は無理でも早期に可能なので、売らないで欲しい(なので安心してください、という自社株買い)

・一旦認可されたら業績が出るので、今の株価は割安です(なので自分でも買いますし、皆さんも買ってください)


いずれにせよ、マネジメントが企業価値を真摯に考えて、市場にメッセージを出そうとしている点は非常に好感が持てます。

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