2020/01/21

日本の西部ガスがペトロベトナム低圧ガス販売に出資



■西部ガスがペトロベトナム低圧ガス販売に出資


こんにちは、うみがめベトナム株調査部です。ツイッターでもベトナム株情報をお知らせしますので、是非フォローお願いします:

今回はベトナムにかかわる日本企業に関してです。昨年末(12月24日)に、日本に上場している西部ガス(9536)がベトナムのペトロベトナム低圧ガス配給株式会社(PVGD、PetroVietnam Low Pressure Gas Distribution JSC)に出資・21%の株式を取得し、持分法適用関連会社化することを決議しています。西部ガスは取得の理由を以下の様にコメントしています。

PVGD 社は、ベトナムの北部・南部の工業団地において独占的に配給できる優位性を持つガスパイプラインのネットワークを保有しており、産業用用途の顧客向けに天然ガス配給を行っております。また、ベトナムの経済成長に伴い天然ガス需要も拡大しており、PVGD 社の主な供給先である産業用途向け顧客の需要拡大も見込まれます。当社は、こうした機会を捉えつつ、PVGD 社の事業拡大に貢献してまいります。

ちなみに株式の取得価額に関しては「相手先との協議の結果、開示を控えさせていただきます」とのこと。

PVGDの過去3年の純利益は年10億円程度なので、今回の出資により、年2億円程度が西部ガスの持分法利益として寄与するとことになります。西部ガスの今期の計画の純利益は60億円(2Qまでの進捗が悪いので到達するかは謎ですが)、2020年1月18日時点の時価総額は約900億円です。

西部ガス


下記が西部ガスの企業概要です。


全国4位のガス供給会社。福岡県・長崎県・熊本県の3県16市15町(約109万世帯)に都市ガス・LPG・LNG・電気を供給。東京ガス・大阪ガス・東邦ガスと共に日本四大都市ガスの1社。その他、家庭用発電システム(燃料電池コージェネレーションシステム)、給湯暖房機・給湯システム販売。業務用分野でガス空調・天然ガスコージェネレーションシステムなど最適なエネルギーシステム提案を推進。2012年太陽光発電事業に参入。2014年天然ガス供給能力向上のためひびきLNG基地設立。マンション販売・管理のエストラスト<3280>を子会社に、グリーンランドリゾート<9656>、マルタイ<2919>を持分法適用会社に持つ。2016年電力小売り全面自由化に伴い売電事業に参入。2016年九州電力とガス保安面で提携。2017年分譲マンション販売のエストラストをTOBにより子会社化。2018年第一交通産業と業務提携「くらしサポートタクシー」を開始、シンガポールに駐在員事務所設立。2019年初の海外現地法人をタイに設立。

色々手広くやりすぎている第一印象です。PE15倍、配当利回りは3%近くですが、配当性向も50%超えています。バリュエーションや事業を総合的にを考えると微妙です。



■ペトロベトナム低圧ガス販売(PGD)について



ちなみにベトナムでもニュースになっています。普通にディール金額が出ています(笑)

The deal was done on January 10 in a put-through transaction worth VND1.02 trillion (US$44 million).

ディール金額は約48億円ということなので、仮に純利益10億円×20%と仮定すると、ディールバリュエーションはPE24倍になるでしょうか。今のバリュエーションが18倍程度なので30%強のプレミアムになります。

一方、ペトロベトナム低圧ガス配給株式会社はPGDのティッカーで上場しています。ディール後、株価は暴落しており、1月9日より毎日暴落で30%程度調整しています・・・笑

出資の話の期待で上がって、実際話が出たので元に戻ったということでしょうか?




ベトナム株式市場は面白いですね・・・

外国株投資はまずどんな企業があるか知ることから。ベトナム含むASEANの有力企業を学ぶのには「ASEAN企業地図」がおすすめです。





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