2019/05/24

ベトナムのコンテナ需要が対応しきれないくらい急増中【Wall Street Journal】


ベトナムのコンテナ需要が急増中とのことです。

5/23付けのWall Street Journalの記事について紹介したいと思います。

Logistics Bottlenecks Hamper Efforts to Produce Less in China

面白いので、時間がある方は是非全文を読んでみてください。



以前書いたように、私は「中国→ASEAN」への製造地域のシフトを大きな投資テーマとして考えています



特に直接的に影響を受けるアイディアとして、ベトナムの運輸・コンテナ関連の銘柄2社に投資しています。






なのでベトナムの運輸・インフラの動向にはアンテナをはっています。

記事のタイトルは

「ロジスティックのボトルネックが中国から生産地シフトの妨げとなっている」

という意味ですが、本文の趣旨は

・中国外への生産の動き加速により、ベトナムのコンテナ需要が対応できないくらい急増している

・ただしベトナム等の国のロジスティック・インフラの質が十分ではなく、製品投入の遅れになっている。中国の代替地を探すのは容易ではない

という感じです。

2点目は投資と時間がいつか解決してくれるはずで、そうなればさらに今よりも需要が伸びるので、良い話だと思っています。


それでは記事の簡単なまとめ・面白かった点をみていきたいと思います(大雑把な意訳です)


Manufacturers and supply-chain experts say logistics infrastructure in Southeast Asia, where many goods-makers are scouting for new production sites, remains far less developed than China’s long-established connections between factories, suppliers and customers around the world.

製造やサプライチェーンの専門家達は、最近新しい生産地として注目されている東南アジアのロジスティックのインフラは、中国で長い年月をかけて構築された工場・サプライヤー・顧客をつなぐインフラを比較して、大きく劣っている指摘している。

Poor roads, sparse rail lines and congested ports in Vietnam, Thailand, the Philippines, Cambodia and other potential manufacturing destinations in Southeast Asia have stretched out delivery schedules and raised shipping costs, according to manufacturing and transportation company executives

ベトナム・タイ・フィリピン等の貧弱な道路・鉄道レール、混雑している港により、輸送スケジュールの遅延や輸送コストの上昇が発生していると、製造や運輸に携わる会社の経営陣はコメントした。


生産地域が東南アジアへ移転しているため、ベトナムのコンテナ需要は著しいペースで増加している

Vietnam has been the top choice among companies looking to lower their production costs. But growing trade has also challenged the country’s infrastructure.

ベトナムは製造コストを下げたい企業のトップチョイス。しかし貿易量の急増に対し、ベトナムのインフラは十分ではない

“In the first quarter of this year there was significant port congestion in Vietnam,” 

“Trucks were waiting for four, five days to unload a container at Ho Chi Minh City Port. The road capacity is poor, there are huge traffic jams and limited rail links. Delays of up to a week for ships are not uncommon.”

19年の第一四半期は、ベトナムの港では甚大な混雑が起きた。トラックはコンテナを下ろすために4−5日待機する必要があった。

道路のキャパシティも貧相で、渋滞もひどく、鉄道網も不十分。最大1週間程度の輸送の遅れは珍しくない。


Vietnam is the last stop on several Southeast Asia sea trade routes. Medium-size container vessels typically load up in countries such as Myanmar, Singapore, Malaysia, Thailand and Cambodia before reaching Vietnamese ports and then sailing across the Pacific Ocean to the U.S. West Coast. This means exporters in Vietnam often end up competing for scarce ship space.

ベトナムはいくつかの東南アジアの輸送ルートの終着点。中規模のコンテナはミャンマー・シンガポール・マレーシア・タイ・カンボジア等で積荷をし、その後ベトナムを経由して太平洋やアメリカ西海岸へ行く。

ベトナムの輸送は限りある輸送キャパシティを争うことになる。

“Deliveries from countries outside China add days to our production cycle based on factors including raw materials procurement and shipping routes. ”

中国以外の国からの輸送は、原材料の調達やルートの変更を含めると、数日のリードタイムの増加を意味する。

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以上になりますが、上記のように中国の代替となる生産地を探すのは困難で、色々問題があるみたいですね。

ただしこれは需要が急増していることの裏返しで、問題が改善されれば更なる需要増加が見込めると考えています。

引き続き「チャイナプラスワン」を投資テーマとして、ベトナム株・タイ株の調査に励みたいと思います。


それでは、うみがめみたいにのんきに気長に株を楽しみましょう!

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